簡素な生活。

サカタカツミのブログ。連載のサブノートが中心。すべての働く人たちに。役に立つ話も立たない話もあり。

リアルあさこ食堂のこと。



いま、上にツイートした書籍のプロデュースをしている。リアルあさこ食堂という名称で、道玄坂のFabCafeをお借りして、ランチタイムにレシピの中から食事を提供している(本日まで)。著者であるシラサカアサコさんは、別に料理研究家でもなければ、食堂の店主でもない(あさこ食堂は架空の存在だ)。ただ、毎日遅く帰ってくる夫のためにていねいに心込めて食事を作っていた人だ。それ自体もとても素晴らしいことではあるけれども、まあ、フツーであるともいえる。少なくとも、そういう人はごまんといる。

彼女は、小さい頃から料理が好きで、料理を仕事にできないかと考えていた。いわゆる夢のようなものだといっていいだろう。多くの人が「こうなれたらいいなー」と思っていることを、彼女も思っていただけだ。そして、製菓を専門的に学んだりもしていたけど、結局いまはクリニックで働いている。そう、その時点では「やりたいこと」を仕事にしていなかったのだ。ただ、やりたいことは仕事にならなかったけど、やりたいことだったので、ずっと続けていた。お料理でつながるカメラアプリで、日々の料理を投稿しながら。

そこで毎日投稿する料理写真が評判を呼び、ファンがついた。レシピを知りたいという人も増え、ブログを作った。料理のレシビを掲載したそれは、たくさんの人がアクセスし参考にして料理を作り出した。少し前にたまたま知り合いになった私と、食事をしている時に私が「将来、なにかしたいとか考えているの?」と聞いたら「料理関係の仕事ができたらいいなと思ってはいるんですけど、難しいですよね」という答えだった。例えば、本が出せたりしたら、という話だったので、だったら出しましょう、と私は答えた。

単なる料理好きの人の本なんて出せるわけがない。ソーシャルツールを使うことで、彼女にはファンが既にたくさんいた。そして、ブログにレシピを上げ続けてくれていたので、コンテンツも手元にある。そう、日々の積み重ねがキチンと「見えるカタチで置いてあった」ことが、彼女の夢をかなえることになった。なにかやりたい、好きなことをしたいという人は山のようにいる。が、その多くはいうだけであり、具体的にはなにもしていない人ばかりだ。それでは誰も手を差し伸べてくれないし、チャンスは舞い降りないのだ。