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簡素な生活。

サカタカツミのブログ。連載のサブノートが中心。すべての働く人たちに。役に立つ話も立たない話もあり。

働くことの意味を考える。



リンク先の本とは直接関係ないが、2005年頃に私が書いた文章(先生も親も教えてくれない就職のオキテの一部ですね)がハードディスクを整理していたら出てきたので、ここに貼付けておく。この考えは今も変わっていないし、ずっと昔から、同じことを言い続けていたのには、自分であきれてしまうけど、それでも頑固に言い続けたいと思う。時代遅れと言われようとも(笑)。

働くということはどういうことなのか。

この話をしたところ、周囲(当然、全員社会人です)は、とても不思議そうな顔をしました。イマドキの若い者は、働くことの意味すら理解できていないのかと。しかし、そう熱く語る人たちに、では、あなたにとって働くってどういうことですか、と質問したところ、揃って上手く話せなくなってしまいました。そう、働くということは、誰にとっても、一口で言ってしまえるほど、そんなにカンタンなことじゃないのです。でも、職に就きたいと思っている皆さんは、それを一生懸命考えなくてはなりません。

どうしても会社員にならなくちゃダメですか、という話も耳にします。フリーターで十分、ちゃんと生活に必要なお金は稼いでいるし、なぜいけないのですか。そう思っている人も多いはずです。別にフリーターが悪いワケじゃありません。ただし、フリーターは、人生にとってとても険しい道を進んでいるということを、理解しているのかなと、お節介かもしれませんが、ちょっと不安になってしまいます。働くことについて考えることは、今この瞬間のことだけを考えるのではなく、その先のずっと先まで、ある程度視野に入れて、考える必要があるのです。

前振りが長くなってしまいました。ここでは、まず、仕事に就くために考えておくべきいくつかのことをコラムにまとめてみました(ブログ用注・この部分は章扉の文章です)。テーマは、就職活動についての素朴な疑問。ちょっと大げさですが。でも、実は「ちょっとしたこと」で、皆さんが悩んでいるという話をよく聞きます。就職活動をしている学生が綴ったインターネットの日記などを見ていても、就職活動をしている皆さんが「就活嫌だ」とか「なんで働くのか意味わかんねぇ」と書いているのを見るたびに、大変だなぁと思ってしまいます。皆さんの戸惑いの原因は、きっと複雑で、一筋縄では解けないからです。

ただし、文句を言っても、残念ながら、その戸惑いを生み出している原因は、すぐには解消されそうにありません。だから、皆さんには「今どうすれば?」ということを知るための材料が必要なはず、と考えました。今どうすればいいのか、出来る限り「自分自身で考えるためのヒント」を、ここでは提供することにしました。働くことについて、これからしばらく、何度も悩むことでしょう。そんなときは、この章を繰り返し読んでみてください。一度読んだはずなのに、悩んでから再び読み返してみると、新しいヒントがきっと見つかることでしょう。働くとはどういうことなのか、ということは、実は、それほど「奥が深い」ことなのです。

なぜ働くのか、その理由がなくて困っている。

大学を卒業したら就職する、頭ではわかっていても、気持ちがついていかない。そんな話をよく耳にします。なぜ働かなくちゃならないの? やりたいことなんてないし、その理由がわからないと。その気持ち、わかります。でも、一緒にゆっくりと、まずは、働くってどんなことか、考えてみましょうか。

その前に。やりたいことが見つからないって本当ですか?1人で考えているのだから、大丈夫、誰も馬鹿にしません。恥ずかしがらずに本音で言ってみましょう。ほら、小学生の時は、無邪気に言ったじゃないですか。「野球選手!」って。あんな感じで。でも、ある程度は、現実感ある答えがいいかな。今できるかどうかは別にして、やりたいことが言えた人は大丈夫。やりたいことをやるために働けばいいのです。

「1日ゴロゴロしていたい」と思った人はいましたか? 常識では、それではダメだと思う人も多いでしょう。でも、そんなことはないのです。

一生働かずに暮らしたい。
という考えが「ダメ」なわけではないのです。
 

実はそんな生き方も「あり」なのです。あり余るお金があって、死ぬまで全然食べることに困らない。というのであれば、無理して働くことはありません。ただし、自分は本当にそうかと、確認する必要はあるけれど。働くことには、大きく2つの意味があります(細かくわけると、本当はもっとたくさんの意味がありますが)。1つは「生活の糧を得る」ため。もう1つは「やりたいことを実現」するためです。

前者は説明不要ですね。実際、世の中で働く多くの人が、生活のために働いています。勘違いされやすいのが後者です。やりたいことってなんでしょう。さっき質問したときには「やりたいこと」と聞きましたが「やりたい仕事」とは聞きませんでした。そうなのです。やりたいことと、やりたい仕事は、全く別のモノなのです。そこを皆さん、勘違いしてしまうのです。自分がやりたい仕事を、絶対見つけなくては、と焦ってしまう。もちろん、やりたいことと、やりたい仕事が重なって、その仕事に運良く出会えればよいのですが…。

やりたいことをやるために会社を選ぶ。
それだって、問題ないと思う。
 

必ずしも、みんながやりたいことが仕事になる、というわけじゃありません。例えば、「俺はサーフィンをやって暮らしたい!」という人がいるとします。やりたいこととやりたい仕事を、結びつけなくてはいけないとすると、プロサーファーになるのがいいかも、という答えになりがちです。でも、それは難しい。

なので、サーフィンをあきらめてしまおう、という発想になってしまう。しかし、本当にサーフィンがやりたいなら、サーフィンができる環境の仕事を探す、という手もあるのです。例えば、海の近くに事業所がある会社を探してみる。当然、面接の時、志望動機として「サーフィンがやりたいから、この会社を希望しました」と言っても、よい顔はされません。当たり前です。

でも、やりたいことをやるため。多少の方便は、よしとしましょう。ここで言いたかったのは、仕事に就くことは、それそのものが目的ではなく、「手段」としての仕事を探しても良いのだということ。ちょっと難しいですか?これから、この本を読み進めていくうちに、だんだんわかるようになります。だから大丈夫です。

やりたい仕事は、働き始めてから見つかる。
そんなこともありますよ。
 

あともう一つ。世の中で「バリバリと働いている人」の多くであっても、学生時代から「これがやりたい!」と思って社会に出た人は、実は意外に少数派の様子。様々な取材を通じて実感しています。だから、今、不安なあなたも、安心してください。やりたい仕事なんて、働き始めてから見つかることもあるのですから。むしろ、働き始めてから見つかったという人の方が、多いですよ。

なぜだかわかりますか? 学生時代に持っている「働くということに関する情報」はとても微々たるものです。何事も判断するためには、情報をたくさん持っていることが、有利になることはわかりますよね。なので、社会に出てから、たくさんの情報に触れて、考えが変わるということも、おきて当然なのです。

やりたい仕事を見つける、というよりも、やりたい仕事が見つけられる、そういう働く場所を探すということを考える。という発想の広がりを持つことが、実は大切なのです。みんなあんまり気づいていないみたいですけど。そうすれば、仕事探しの視野は、グッと広がるはずなのです。