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簡素な生活。

サカタカツミのブログ。連載のサブノートが中心。すべての働く人たちに。役に立つ話も立たない話もあり。

採用するためのポイント。



ユニークな記事で笑ってしまった。そもそもコレを読んで「なるほど、確かにそうだ!」と膝を打ったという採用担当者はいないと思う(少なくともそう信じたい)。とんでもない勢いでシェアされている理由は「雇う前にあれこれやっても意味がないってことを膨大なデータの中から見極められた、さすがグーグル先生、それって凄いことだよな」と曲解されたと推測できる。人を採用するというためには、募集と評価という二つのパートについて考える必要があるのだが、この記事では前者には触れていない。

「働いてくれる人を捜しています」と募集しても、それを集める力は企業によって大きな開きがある。有名企業や大手と呼ばれるところは一般的にはその力が強く、中小を中心とした企業は著しく弱い。グーグルは当然「強者」なので、人を集めるという点に関しての苦労はない。結果として、評価においても一定の人材レベルを揃えてのそれになるので、ここに挙げられているような事前のアセスメントではたいした差が出ないということになるのだろう。したがって、雇用に上手い下手はない、という話になる。

便宜上「有名企業や大手と呼ばれるところは一般的にはその力が強く」と書いたが、小さいサービスを提供していたり、ベンチャー企業でも「採用に苦労しない」ところもある。例えばサービスがユニークだったり、作っている製品の価値が高かったりすると、そこで働きたいという人はワラワラと集まってくる。ここでもある程度の人材の質が担保されるので、結果としていろいろとアセスメントする必要はなくなってしまう。極論を言えば「社風に合う、合わない」だけのジャッジでほとんど済んでしまうだろう。

この記事を読んでみると「ある種機械的に(=属人性の排除という意味)」採用することで十分だ、という話とも取れる。求職者の質が高く、その人数が潤沢であれば当たり前だがこういう施策が取れるという話にすぎない、とも取れる。旧来然としたアセスメント手法が当てにならない可能性は私も十分に感じているし、実際、そういう仕組みに囚われないサービスのプロデュースもしている。今流行のビッグデータを利用した話だと、こういう「求人手法」も開発され、なかなか興味深い話になっている。

そう考えると、採用担当者は「アセスメント手法の確かさ」を追求するのではなく、その手前の「候補者の質」と「量」の確保に全力を尽くすべきだろう。なおかつ、求職者を確保することとアセスメントは「不可分で」それこそ、本来の意味としての「リクルーティング」を考える必要があると、当たり前のような話にオチがついてしまう。繰り返しになるが、こう書いてしまうと「求人が重要」とか「広告出せって話かよ」いう馬鹿な誤解をされそうになるだが、決してそうではない。

訳の分からないアセスメントに対して、意味がない、雇用に上手い下手はないと言い切るためには、現状、手っ取り早いのは、勝手に働きたいと訪ねてくる人たちをいかに増やすのか、ということに尽きる。それができている企業は、人材斡旋会社も採用広告会社も不要だろう。そのためにできることと言えば、魅力あるサービスやプロダクトを世の中に提供することであり、つまりに「本業頑張れ」ということに尽きるのだ。事実、そういう企業の多くは採用に困っていないのだから。