簡素な生活。

サカタカツミのブログ。連載のサブノートが中心。すべての働く人たちに。役に立つ話も立たない話もあり。

旧いシティボーイの時代。

POPEYE (ポパイ) 2013年 09月号 [雑誌]

POPEYE (ポパイ) 2013年 09月号 [雑誌]


いまPOPEYEが面白い。比較的大ぶりなサイズの誌面にはこれでもかというくらいに情報が詰め込まれている。ファッション、カルチャー、街ネタ。グルメ的な情報は、特集を組んでいないときにはほとんど入らない(と感じるだけで実際には隅々まで読み切れないから見落としているだけかもしれない)。シティボーイのための雑誌と相変わらずのキャッチフレーズがついているが、対象読者はとうにボーイを卒業した人たちだろう。そして、ボーイを少しだけ卒業した人でもない、というポジショニングがユニークだ。

最新号の特集はチープ・シック。懐かしいテーマ。良いモノと長く付き合う提案は、当然のことながらイマドキのヤングシティボーイには無縁で、あまり意味をなさないだろう。ボーイを卒業した、それこそアラサーと呼ばれる人たちであっても、刺さらない気がする。バブル世代、もしくはそれ以前の世代なら、ピンと来るし読みたくなるような、そんな感じかもしれない。Tシャツのソックスの基本、履くべき靴、身につけたいセーターや、機能性溢れたアウターの選び方。カタログ文化という言葉が垣間見える。

チープ・シック―お金をかけないでシックに着こなす法

チープ・シック―お金をかけないでシックに着こなす法


中に詰め込まれているコラムの著者も、他の雑誌と比較すると年老いている(見れば一目瞭然だけど、この表現がぴったりだと思う)。まるで週刊文春でも読んでいるかのような(あちらのほうがもっとミーハーかも)ラインナップだ。老眼が始まっている世代には辛くなるような小さなポイントで組まれた文字と、その量に圧倒されないのは、やはりオールドシティボーイだけだろう。情報とは「今北産業」が大切であるイマドキのシティボーイには無理だ。しまおまほのコスプレを見て誰が喜ぶんだ(苦笑)


それでもこの雑誌はとてもユニークだ。想定読者がいくつなのかまったくイメージできないけれど、この雑誌を喜んでしまう層が読む雑誌が今までなかったのだ。BRUTUSも悪くないけど、そこはかとない「エロスノッブ」が居心地悪い。他のオッサン系ファッション誌はモテタイモテタイと連呼しているだけだし、グルメ的な情報を紹介している雑誌はヤリタイヤリタイという心の叫びが見苦しい。POPEYEの「自分大好き」という究極の「草食具合」が、枯れたオールドシティボーイにはピッタリなのだ、と思う。