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簡素な生活。

サカタカツミのブログ。連載のサブノートが中心。すべての働く人たちに。役に立つ話も立たない話もあり。

採用担当者の仕掛ける罠。



連載が更新されたのでサブノート的なエントリーを。このコラムのイントロで紹介している本(東京大学学生アルバイト10年史)は非常に興味深い。戦前の大学生はアルバイトをしている人はごく少数だったようで(当然といえばその通りで、大学に進学する学生はエリートでごく一部だったのだから)戦後の貧しい時期にアルバイトをすることで生計を維持する学生たちに、教授陣は戸惑いながらも「学生が学業とアルバイトの両立ができるよう、秩序を回復する」という目的で、アルバイトの斡旋を組織的に始める。

現状はどうかいうと、一部大学を除いては「就活予備校化」を促進させるか、もしくはまったく「就活には興味がない、理解もしたくない」という教授陣を取り揃えるかで、学生が学業と就活を両立させるためにとか、学生が進路に困らないために、という大局的見地に立った配慮をしない(そもそも意識の外にあるようだ)学校が多い。教授の仕事は研究であり、学生の指導はその範疇にはないですからという声を現場で耳にしたときには、これは困った事態なのだなと、その先の絶望をぼんやりと想像したものだった。

もう一つ。このコラムで注目して欲しいのは、就活生と企業の採用担当者との間に横たわる「ギャップ」についてである。ツイッターでコラム更新後の反応を見ていても「就活講座で飲食のバイトがって言っていたじゃないか」というものがあった。採用担当者はアルバイト経験をアピールされても重視しない、正しくは、そのアルバイト経験から、本人の人柄やポテンシャルを推し量る。しかし、就活生はそういう風に捉えられない人も多い。エピソードから資質を見極めるというプロセスは、確かに理解しにくくはある。

したがって、就活講座などでは「自己アピールは具体的に、飲食店などのアルバイト経験でもオッケー。しっかりとやったこと、そこから学んだことを伝えることです」と教えているので、就活生にしてみたらそれがすっかり正解だと思ってしまっていて「アピールしろといわれてしているのに、それは重要視していないといわれても困る」という反応になる。罪作りな状態であるといえば、そうなのかもしれないし、就活生の純情っぷりを肯定してはならないという気もしている。だってビジネス社会は厳しいしさ(汗)。