まったく普通の人が本を出すという仕事のお手伝いを立て続けにしているが、出したいと思っていても出せない人と、なぜかすんなり出せてしまう人には、意外に大きな差があると、当たり前のことを痛感する今日この頃。
— サカタカツミ (@KatsumiSakata) 2013, 9月 26
最近、立て続けに「本を出す」お手伝いをしている。まあ、プロデューサーでありクリエイティブディレクターなので、どんな仕事でも「手伝って」といわれたら、嬉々として引き受けるわけだが。世の中には本を出したいと思っている人は少なくないと思う。少なくとも、日々ブログを書き、ブロガーと呼ばれる人ならなおさらかもしれない。とてつもない人気ブロガーなら、まあ、本を出すのはそれほど難しいことではない。有名になれば声がかかる。編集者は虎視眈々と狙っているし。要はページビューとテーマ次第。
業界内でちょっとした有名人になれば、これまた本を書くのは容易い。まあ、マーケットのサイズにはよるが、基本的にある程度「本を出せば一定数買う人が見込める」世界ならハードルはそれほど高くない。とはいえ、本人に書く気と書く能力があればの話だけど。これまた、いろいろな分野にはその道の本を出すことを得意としている編集者がいて、書き手、正しくはヒットするだろう書き手を探している。もう、血道を上げて探しているといっても過言ではない。当てはまる人がいたら、手を上げれば声がかかる。
コンテンツに自信があるから自分で売り込んで、という人は難しい。まず売り込むルートがない。次にコンテンツの価値が不確かだ。ポイントはココ。今の時代、面白いけど世の中に出ていない、まったく評価されないというコンテンツはそれほど多くない。世間にさらされていないコンテンツは、裏を返せば「それほど価値がないかもしれない」と思われる時代でもあるのだ。ブログなら「たくさんの人に読まれている」ということでコンテンツの価値は証明できている。業界での名声もまた、それと同じことだ。
いまプロデュースしている著者は、いずれも「コンテンツ」が世間にさらされ、立派に認められている人たち。こういう人なら話は早い。どのようにして書籍としてのパッケージを整え、プロモーションするかを考えればいい。本を出したい出したいとうわ言のようにいっている人の中には、そのコンテンツが世間に評価されていないことを自覚できないケースも多い。就活生の自己分析のようなことをしたらいいのにと、おせっかいながら思ったりする。まあ、それができないから他人のせいにするんだけど。