簡素な生活。

サカタカツミのブログ。連載のサブノートが中心。すべての働く人たちに。役に立つ話も立たない話もあり。

採用担当者の周辺諸問題。



こういうイベントで私が話すことはもう決まっていて「いまの採用に問題があるとしたなら、それを解決できるのは、この場に集まっている採用担当者自身でしかない。組織のしがらみが、世の中の流れが、という言い訳をしている時点で、すでに変えたいと思っていないのも同然であり、変えるとか考える、というタイトルのついたイベントや勉強会に参加して、やった気になるのは止めてくれ」ということに尽きてしまう。それでもなお、この類の人は「議論しましょう」「大事なテーマです」と、しつこくうそぶく。

人事と法の対話 -- 新たな融合を目指して

人事と法の対話 -- 新たな融合を目指して

 

採用周りの諸問題を議論したいと、まともに考えている人ならば、少なくともこの本は読んでいるだろう。とても面白いし、議論しなければならない、変えなくてはならないと、長きにわたって言われ続けてきたことが、簡潔かつ、わかりやすく整理されている。対談形式だが、冗長になりすぎず、極めて読みやすいのもありがたい。そして、学者の対談相手として登場する、企業の現場の責任者の古さに驚いてしまう。

そう、変えたがらない人たちには、それなりの理由があることがわかる一冊でもある。

この本は、人材マネジメントと労働法の専門家が議論しているので、パッと見ると採用担当者には関係ないモノに思えてしまう。が、そこが問題であり、採用担当者が現状の採用を変えようとするなら、人材マネジメントや労働法とは、当たり前だが不可分だし、前提としてそのあたりにも横たわっている問題を精査し、新しいアクションを起こさなければならない。が、残念なことに、その意識を持っている人は少なく、入り口の、例えばリクルーティングの手法だけを議論したがる人が多い。それはほとんど無意味だ。

繰り返しになるが、先のイベントでも「採用担当者は、経営陣がなにを考えているのか、それを理解して、必要とされる人を採らなければならない。そして、そのためには、経営陣と深く議論をするべきであり、議論のパートナーにならなければならない。そうする覚悟を持っている、組織を動かし、変革する気持ちを持っていない人は、問題意識だの課題感だの、言葉遊びをするのは止めてほしい」という主旨のことを、オブラートに包んでいった。そう、変えるのはほかの誰でもない、あなたたちなのだから。