簡素な生活。

サカタカツミのブログ。連載のサブノートが中心。すべての働く人たちに。役に立つ話も立たない話もあり。

儲け方を説明する重要性。

技術評論社の編集者、傳さんから発売前に献本いただきました。ありがとうございます。 

まいにち見るのに意外と知らない IT企業が儲かるしくみ

まいにち見るのに意外と知らない IT企業が儲かるしくみ

 

採用担当者は間違いなくこの本を手にするべきだろう。

理由はいくつかあるが、最大のポイントは「誰にでもわかるということは、こういうことだ」というガイドラインになること。この本は「業界のことを理解していない人が読んで、ストンと腑に落ちる」程度の記述になっている。そのバランスが素晴らしい。確かに「簡単すぎるな」とか「乱暴に省略し過ぎだろう」と、その業界で働いているビジネスパーソンなら思うだろう。しかし、それを気にしすぎると、際限なく説明しなければならなくなる。

企業は就活生に対して、自社のビジネスについて、頑張って説明している。けれども、どうしても「社会に貢献」だの「技術を活かして」という感じのフワッとしたワードが並んでしまう。こと「どうやって儲けているのか」という、ビジネスモデルについての説明は、とても曖昧でわかりにくい。確かに生臭いし、説明すると白けちゃう側面も否定しないが、それでもなお、職業を選択するというタイミングの学生に対しては、彼らにとってわかるように、キチンと説明しておくべきだろう。

この本を読んでいると、わかりやすさとは、文章の平易さ、情報提供の取捨選択と、もう一つ大事なポイントがあることがわかる。それは他社との比較である。この会社はこんな風に儲けている、一方でこの会社はこういう構造でお金を生んでいる、という具合に並べられると、その差からそれぞれの企業の特徴が理解できるし、なにより、ビジネスモデルのアウトラインがスッキリと理解できる。帯に『読めば業界の最新事情とあたらしいビジネスモデルの種が見えてくる!』とあるが、そこはそれほどでもないと思う(笑)。

現代オタク用語の基礎知識

現代オタク用語の基礎知識

  • 作者: 藤原実
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2009/05/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この著者が以前書いた本も、たまたま読んでいたが、誰もが知っていそうで、でも言葉や文章にして説明するのは、ちょっとだけ骨が折れる、という事柄をとても上手く説明する。深くは説明していないし、足りないところも多い。が、必要にして十分という頃合いを心得ている文章は、ある種の真骨頂なのだろう。採用担当者は一読して、自社のビジネスモデルを他社のそれと比較をしてから、説明文を書いてみるといい。ビジネスのイロハもわからない学生に届く文章が、もしかしたら書けるかもしれない。