簡素な生活。

サカタカツミのブログ。連載のサブノートが中心。すべての働く人たちに。役に立つ話も立たない話もあり。

企業内落ちこぼれの衝撃。



連載が更新されたので、サブノート的なエントリーを。この話、実は、使えないと烙印を押された従業員は、優秀ではない、とは限らない。その企業とのフィット感がないから、結果として使えない、いや、使いにくい存在になってしまうという話なのである。事実、企業内落ちこぼれだからといっても、業務のスキルは十分であるというケースも多い。単純に、組織や風土、職場とマッチしないが故に、結果として、求められるパフォーマンスが発揮できない、という惨事が起きてしまう。

こういうことを書いてしまうと、単純にコミュニケーション能力の話に帰結してしまいがちだか、そんなシンプルにことは片付かない。コミュニケーション能力が尋常じゃなく高くても、組織とはマッチしないという人はゴロゴロいる。そう、要は向き不向きあり、合う合わないであり、その多くは相性という言葉で片付けられてしまう。そして、相性をアセスメントする方法論は、極めて少ない。企業とは、人と人が繋がっていて、同じ場所に存在して、ある目的のために力を尽くす場所なのに、である。

例えば、入り口であるところの採用部分で、いくら面接をしたところで、面接官の好みの延長線上での選別に過ぎず、他の従業員との相性などわかるはずもない。そもそも、現状の従業員同士の相性ですら、キチンと可視化できていないのだ。企業内で落ちこぼれて使えないと評価される人が産まれる不幸を防ぐ手だては、それほどたくさんないと思うし、今後も決定的な方法論は見つけ出せないような気がしている。コラム内で「再教育をしない」という話も、相性など教育のしようがないだけのことである。

職場の人間科学: ビッグデータで考える「理想の働き方」 (ハヤカワ・ノンフィクション)

職場の人間科学: ビッグデータで考える「理想の働き方」 (ハヤカワ・ノンフィクション)

 

上記の本は、職場の人間関係を定量化、可視化する方法に着目して、チャレンジしている興味深い一冊。人事と呼ばれる仕事に就いている人たちには、必読だと思う。強い組織を作るという勇ましい言葉が叫ばれてから久しいが、いずれの場合も『組織は個の繋がりからできている』という原理原則を無視したものが多い(というよりそれしか方法がなかったのかもしれない)。しかし、それではなにも解決できない。働くという行為が、これ以上不幸なそれにならないように、できることも少しはあると信じたい。